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伝統芸能で文化交流 鎌倉『面掛行列』

 鎌倉市の御霊神社に伝わる県指定無形民俗文化財の「面掛(めんかけ)行列」が、五日まで韓国・安東市で開かれている「国際仮面舞フェスティバル」に初めて参加した。行列の公演には韓国の地元市民も加わり、観客から歓声と拍手を浴びるなど反響を呼び、伝統芸能で交流を深めた。

 面掛行列は毎年九月、平安時代後期に建立された御霊神社の祭神で鎌倉・湘南を開拓した鎌倉権五郎景政の命日に奉納される伝統芸能。インドで創作された伎楽(ぎがく)と呼ばれる仮面劇が渡来し、仏教の布教で上演されたのが始まりとされる。

 面は、爺(じい)や烏天狗(からすてんぐ)、翁(おきな)など十種。面相は異様で、この面と頭巾(ずきん)をかぶった氏子が、厄よけ招福を祈って練り歩く。

 安東市も仮面舞の伝統文化を持ち、鎌倉市と同様の古都。毎年九月末から十月にかけ、各国から仮面をテーマにした伝統芸能グループを招いて国際仮面舞フェスティバルを開いている。

 十回目の今年は、二〇〇五年に鎌倉市からソウル市まで歩き、韓国に知己が多い同市在住の広告営業職養成講座講師、間宮武美さん(64)の呼び掛けで参加することになった。

 訪韓したのは、同神社の関係者や氏子ら二十五人。行列を演じる応援メンバーに現地の市民四人がボランティアで参加。先月二十七日に仮面舞公演場で、鎌倉神楽とともに面掛行列を披露した。

 ユニークな仮面パレードに会場を埋めた観客も沸き、ステージに上がって握手をしたり、記念写真を撮ったりするなど和気あいあいの雰囲気で、約一時間の公演を終えたという。

 鎌倉神楽を披露した小林孝男宮司は「日本で最も古い歴史を持つ神楽が、理解されるか不安もあったが好感を持って受け入れられ、観客と一体となって交流することができた」と振り返る。

 面掛行列が地元を離れて演じられたのは、初めての試み。世話役を務めた間宮さんは「新たな歴史を刻むことになり、これが若い世代に伝統文化をつなげていく起爆剤になればうれしい」と話している。

  (斎藤裕仁)
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